フラクタルを書いてみた。(2)
前回は唐突にフラクタル図形が登場しましたが、この図形の描き方について説明をしていきます。
説明の前に、同じシミュレーションプログラムを使って描いた絵を載せときます。
こんな感じでおもろい絵が描けるわけです。中身はC#で書いたシミュレーションプログラムですね。というわけで解説を進めて行きます。
概略
金属の析出の実験で見られるような金属樹をソフトウェア上でシミュレーションする。金属樹は電気分解の実験等で観察されます。金属イオンが電極上に析出した際には無数の分枝を持ったフラクタル形状となります。
金属イオンの泳動をランダムウォークで疑似的に再現することで、実験にて観察されるようなフラクタルの金属樹が生成されるかをシミュレーションします。
金属樹が何かわからない方はここをクリックしておググり下さい。
シミュレーションの基本的な手順
1. 金属イオンが予め設定された領域より発生します。
2. 発生した金属イオンはランダムウォークにより動きます。
3. ランダムウォーク中の金属イオンが予め設定された点に接触するとランダムウォークを停止しその場にとどまります。
4. 前記手順3.にてその場に留まった金属イオンが新たな吸着領域を形成します。
5. 前記手順1.から4.を所定の回数繰り返します。
※ 単語の定義 … 金属イオンが発生する領域を「発生領域」と定義します。接触すると金属イオンが留まる点を「吸着領域」と定義します。
こうやってひたすらに金属イオンを吸着させていくことで枝状の図形が形成されるわけです。で、ソフトの中身も解説していきます。
続く。